月9ドラマ【P I C U 小児集中治療室】第3話

ドラマ

月9ドラマ【P I C U 小児集中治療室】第3話が10月24日(月)に放送されました。

小児の治療を通して医者の苦悩を描いた本作品。

ますますファンが増える人気ドラマの第3話のあらすじと感想についてまとめてみました。

第3話のあらすじ

『志子田武四郎(吉沢亮)のもとへ、網走総合病院で救命医をしている親友・矢野悠太(高杉真宙)から電話が入る。電話口の悠太の様子がどこかおかしいと感じた武四郎は「何があったんだよ?」と心配するが、悠太は「なんでもない」と電話を切る。 そんな悠太のもとに、7歳の少年がトラックにはねられて緊急搬送されてきた。少年は大腿骨(だいたいこつ)骨折のほか、第4肋骨と第5肋骨が折れ、肺を損傷している可能性もあるほどの重症だった。外科医がオペ中だったため、悠太は少年を設備の整った大きな病院へ搬送しようと決断するが、濃霧がひどくヘリコプターを飛ばせないとの知らせが入る。悠太はこのまま救急車で釧路に向かうよう指示するが、釧路までは山あいの道を進むことになるため、3時間はかかるといわれてしまい…。』(公式YouTubeより引用)

重体の7歳児

重体の7歳児を目の前に、一刻を争う武四郎は自分の務めるP I C Uに搬送することにしました。

植野にドクタージェットした後、女満別空港へ向かうことにした武四郎たち。

しかし、ドクタージェットは別の搬送に使われていて名古屋の空港にないため空港に戻ってくるのは3時間後ということが明らかになります。

そこからさらに北海道に来るまで2時間、つまり最低5時間はかかります。

旭川のドクターヘリも出動中というこの危機的な状況の中、植田たちP I C Uは札幌から防災ヘリを出すことにしました。

なんとか病院へ到着した7歳の少年、杉本淳之介(松野晃士君)は肺挫傷と重症血気胸で、一時心肺停止となりますが、一命はとりとめることができました。

術後、医療メンバー同士で話し合いが始まりました。

淳之介くんの容態は落ち着いていましたが、右の肺に折れた肋骨が刺さっており再度手術をしなくてはなりませんでした。

ここで医療チームは2つの選択肢で悩むことになります。

それは、気管支を再形成して右肺の下葉はできるだけ温存する方法。

そしてもう一つは右肺の全部を摘出する方法(全摘)です。

話し合いの末、植野は全摘することをメンバーに告げました。

メンバーは納得しましたが、武四郎だけはそれを受け入れられずにいたのです。

武四郎の葛藤

肺の全摘手術を行うことを提案された淳之介君の父、亮平は、肺を取り除いて果たして本当に大丈夫なのか不安に思いますが、淳之介が生きていることが一番だと自分に言い聞かせるように手術を容認します。

武四郎はそんな亮平に寄り添い、事故にあうまでの経緯を聞きます。

亮平は子育てに追われ、淳之介君との時間を蔑ろにしていた自分を責めました。

亮平の話を聞いた武四郎は、「命さえ助かればいいと思っていましたが、本人や両親が納得した状態に戻らなければ良いとは思えない」と植野に直訴します。

武四郎は何とか淳之介の肺を残して欲しいと訴えたのです。

父親の亮平は「生きてさえいれば」と言っていましたが、武四郎は「(肺を残して)もとの元気な淳之介に戻って欲しい」という亮平の心を察していたのです。

武四郎の話を聞いた植野は「浮田先生なら手術を成功させると思う」と認めた上で、「その後が心配なんです」と呟きました。

武四郎は、なんのことかわからず黙っていると看護師の羽生(高梨臨)から植野の過去の話を聞かされます。

植野は以前勤めていた病院で同じように肺を損傷した男の子と出会いました。

その時、植野は今の武四郎と同じように保存を選択しました。

術後、元気になった男の子を見て植野は安心していましたが、他の患者を診ていたほんの数分の間に、男の子の体調が急変し、なくなってしまったのです。

肺を一部温存した子供の術後管理は24時間態勢で子供を見る必要があるということを痛感した植野は、今回の淳之介君に過去の男の子の姿を思い浮かべ、温存を決断できずにいたのです。

「誰だって全摘はしたくない」という羽生の言葉が武四郎の胸に響きます。

動き出す武四郎

現在のP I C Uは人手不足のため24時間体制で子供を見守ることはできません。

それは仕方のないことだと、メンバーも諦め半分に認識していました。

しかし、どうしても肺の温存を諦めきれない武四郎はついに行動に出ます。

武四郎は植野のもとに行き「僕に一度だけチャンスをくれませんか。3日間だけ時間をください。」と伝え、植野が安心して術後管理を行えるスタッフをそろえるために各科を回って頭を下げ続けます。

しかし、人数不足はどこも同じで、断られ続ける武四郎。

他の大学病院にまで電話をかけますが、ここでも断られ武四郎の用意していた連絡先のリストは赤線で埋まっていきました。

結局、人材が集まることはなくそのまま3日が過ぎてしまいました。

「もう少し時間を」と武四郎は食い下がりますが、植野は「この現実を受け入れて、最も安全な方法を選択しましょう」と武四郎を諭すのでした。

それでも「淳之介君の人生を左右することじゃないですか」と武四郎はさらに食い下がります。

植野にもその気持ちは十分伝わっているのですが、現実はそう思うようにはいきません。

人が集まってくれることを植野も心のどこかで期待していたのです。

2人の間に重い空気が漂います。

そんなとき、ある1人の小児外科医である河本がPICUに現れ、どういうわけかデスクに荷物を置きます。

不思議に思った植野と武四郎は、病室に顔を出しました。

すると、多くのスタッフが集まって、連携をとりながら患者を看ている光景がそこにありました。

武四郎は思わず「何があったんですか」と羽生に問いかけます。

皮膚科や整形外科にまで頭を下げていた武四郎の姿を見て、その頑張りを見ていた医師や看護師たちが集まってくれたのです。

武四郎の努力は報われたのです。

目頭のアツくなる植野と武四郎は深々と頭を下げ、お礼を述べました。

淳之介の回復と感動の輪

スタッフがそろったことで、右肺の全摘出を避け、気管支形成術を施すことができました。

手術後、PICUに集まったメンバーが代わる代わる看護を行い、淳之介君は順調に回復へと向かいます。

ついにエクモを抜く日、自発呼吸ができていることが確認され、病室に安堵の色が広がります。

意識を取り戻した淳之介君は、目を覚ますとすぐさま父の亮平に「危ないところを歩いてごめん」と謝ります。

ことの経緯を話す淳之介君。

事故前、いつも子育てに追われて自分になかなか構ってくれない父と戦いごっこをする約束を交わせたことが嬉しくて、淳之介君はヒーローのブレスレットを作るために遠出したのです。

そのことを知った亮平は「元気になったら即行でやるぞ」とにこやかに語りかけながら涙を流します。

また、意識不明の状態の時に隣のベッドから語りかけていた理玖君の声も淳之介君に届いていたようで、「一緒に戦いごっこをするって約束したよね」と問いかけます。

理玖君は少し驚いた様子を見せましたが、すぐに嬉しさが滲み出て、武四郎にピースサインを送ります。

その様子を見て、武四郎は涙ぐみ、さらにその様子を見た植野が優しい笑みを浮かべます。

理玖君の母・京子もまた、武四郎のところにやって来て、理玖君にD V Dを見せてあげたことへの感謝の言葉を伝えます。

莉子(田中乃愛)の件で、武四郎にあまり良い印象を持っていなかった京子でしたが、今回の一件で少し武四郎に心を開くのでした。

それを感じた武四郎は胸が熱くなり、またも目に涙が浮かびます。

こうして温かい空気の中、第3話も終わりへと向かいます。

未来を見据える武四郎

武四郎は帰り道、「僕は経験がないので考えなしにいろんな意見を言いました。」と植野に伝えます。

それに対して植野は「患者さんが少しでも良くなるためなら、僕は恥ずかしげもなく意見を変えます。」と答えます。

そして武四郎は「もっともっと勉強します」と心に誓うのです。

今回の件で淳之介君が搬送途中に心停止になったことが問題であったと述べる植野。

「住んでいる場所によって助からない可能性があるなんてことは絶対いけない。医療は公平に与えられるべき。」だと答える植野は真っ直ぐ未来を見据えています。

武四郎もまた、未来を見据え、現実に立ち向かっていくのです。

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